FRBはQTではなくQEを行っている

女王陛下のヘッジファンド・マークダウディングCIOのブルーベイ。マークダウディングは「かなりの量の日本国債をショートしている」と6月に語っていた。

日本銀行・黒田東彦は、利上げに踏み切る世界の潮流に逆らって、量的緩和政策を続行する。10年国債の利回りも0・2%を維持する。イールドカーブコントロールである。ここに、ブルーベイ・他のヘッジファンドがショートを仕掛ける。

大量に売り浴びせられた10年国債は、価格が下がり、利回りが0・2%を突破する。夜中、日本銀行の取引時間外に利回りが跳ね上がる原因である。利回りが跳ね上がった10年国債を日銀が0・2%の利回りに下げ、買い取る。買取値段は売り浴びせ値段よりも、高額と成る。

黒田東彦のメンツの為に、ムダ金を幾ら迄、支払い続ける心算なのか。

同時に、黒田東彦・安倍晋三のアベノミクスは単なる「量的金融緩和政策・円安誘導政策」でしかなく、株価を吊り上げるだけの馬鹿政策だった。

金融市場が量的緩和政策を採る時、魅力的に映るのは、ハイイールド債・ジャンクボンド・ゴミ債である。ハイリスクハイリターンの仕組み債権である。量的緩和政策でハイリスクな金融詐欺商品である側面が、軽視される。

ゴールドマンサックス・モルガンスタンレー・JPモルガンの如き、ハゲタカ投資銀行が、日本に「利回りの高いお得な金融商品ですよ」と売り付けている。

ドル円安が、145円を突破すると。ハイイールド債・ジャンク債が、償還期限も迎えていないのに暴発する。現在、円安が145円まで、急上昇し、その後、急降下するのは。ハゲタカ投資銀行がドルを売って円を買い、145円突破を押しとどめているからである。

何のことは無い。アベノミクスの所為で、日本市場がハゲタカ外資の絶好の投機場に仕上げられている。

現在のアメリカのインフレに対して、FRBは失敗を重ねている。

ロシアの一方的な力による現状変更。ウクライナへの軍事侵略。ウラジミールプーチンが「核兵器の使用も辞さない」と宣言し、チェルノブイリ原発・ザポリージャ原発への攻撃・占領という悪魔の軍事行動を採ると。アメリカ・EU・イギリス、ウラジミールプーチンに対して「何も言えなくなった」。

こそこそと、ウクライナに軍事支援するに留まる。

核兵器による「核抑止論」が崩壊し。EU・ヨーロッパはロシアからの報復に遭い、エネルギー資源を止められる。「ガスプロム社のガスパイプラインのタービンがメンテナンス終了しました」と、アナウンスされない。

エネルギー地獄は、この冬、「凍える寒さ」をEU・ヨーロッパにもたらす。同時に、食糧問題、ロシア・ウクライナから輸出される小麦粉・とうもろこしがストップしている。

中国のゼロコロナ政策。正確に言えば、習近平の権力闘争の為の大都市封鎖政策。習近平は、この秋、自身が3回目の「終身皇帝」と成る為の、江沢民との権力闘争に余念が無い。ロックダウン政策により、世界の工場としての中国が機能停止する。同時に、世界の食糧危機は中国で深刻さを爆発させる。

今まで、農薬塗れで在ったとはいえ、中国は農産物の輸出国であった。大都市封鎖政策で食糧輸出国の中国が、食糧輸入国に転じる。13億人の胃袋を満たす為、食料を過剰に提供出来る輸出国は存在するのか。

何よりも、中国は共産党が人民を仕切る階層国家である。人民の飢えを凌ぐことが出来るのか。中国が巨大な北朝鮮みたいになるのではないか。

ロシアの身勝手・中国の身勝手が、アメリカのインフレの大きな要因と成る。

インフレの最大の要因は、FRB・パウエル議長の無制限の量的金融緩和政策である。ドルを刷り過ぎた。大量に刷られたドルは、ドルの値打ちを暴落させた。

今年初旬、これらのインフレ要因が絡み合ってCPIが上昇しているのに、FRBは「一時的な上昇である」との認識を示し続けた。5月に8%を突破した辺りから、顔色を変え始め。

利上げと、「FRBのバランスシートの縮小QT」に取り組む、と方針を主舵一杯で切り替えた。

先ず、利上げ、70年代のインフレ・スタグフレーションからアメリカの危機を救ったのはポールボルカー議長である。ポールボルカーは、フェデラルファンド金利を市場に任せ、インフレ率よりも金利が高くなるバランスで、インフレ退治に成功した。

今のアメリカの利上げは、0・75%ずつの上昇で、とても「タカ派」などとは呼べない。生温い利上げである。

ここにきて、マイケルバーリの予言通り、ブルウィップ(鞭のしなる)効果で、インフレが落ち着いてきたかのように見える。

コロナ禍で、完全分断されていたサプライチェーンを貨物船数を一気に増加させることで、供給を取り戻した。一時的にせよ。しかし、アメリカ国民の生活は「貯蓄額」が、過去最低であり、国民はクレジットカードの借金などに頼り、生活している。

アメリカでは、需要と供給のバランスが、ぶっ壊れている。世界恐慌の前まで、アメリカは古典派経済学で経済運営されていた。「見えざる手」が、需要と供給を一致させるので、市場の事は市場に任せておけば良い。である。

アメリカは、世界恐慌の前夜と、70年代のスタグフレーションとを同時に想起し、経済対策に取り組む必要があるのだろう。

しかしながら、FRBはQTではなく、QEを行っている。世界に発信していることと真逆の政策を密かに実行している。

具体的に言えば、今月から950億ドルのQTとなる筈が、MBS・住宅ローン担保証券が全く売れない。これまで、6・7月は475億ドルのQTを実施した。QTの内訳は国債とMBS・住宅ローン担保証券である。FRBが市場に放出して、市場に買い取らせると宣言しても、買い手が居なければ、ドル以上の紙くずである。

リーマンショック時と逆の事が起きている。

サブプライム住宅ローンの破綻。破綻の原因は、サブプライムローンのローン担保証券・サブプライムモーゲージ債権CDOが、ウォール街で人気過熱商品となり、サブプライムモーゲージ債権の破綻に賭けるクレジットフォルトスワップも、同時に人気沸騰する。

ローン担保証券という金融詐欺商品が、破綻したことがサブプライムローン破綻の真因である。

今、アメリカではFRBの利上げに伴い、住宅ローンの金利が上昇し、住宅そのものに買い手が付かない。住宅に人気が無い以上、住宅ローン担保証券など、欲しがる人物は居ない。

だから、FRBは「QTでMBSを市場に放出します」とアナウンスしながら、逆に「住宅ローン担保証券MBS」を購入している。

FRBの国家的詐欺である。

2年国債・10年国債の逆イールドが常態化している理由は、機関投資家・大口投資家・銀行などが、「10年後の右肩上がりのアメリカ経済」に自信を持てないからだろう。

10年国債が売れないから、利回りも上がらない。2年国債の利回りに追い越される。

投資顧問詐欺師どもは「CPIは下降する」「年内に利上げは終了する」「ここからアメリカ株は再び爆上げする」と、口を揃える。こういうウソをポジショントークという。詐欺師にとって都合の良い、でっち上げである。

ロシア発・中国発・量的緩和政策発のインフレの兆しを一時的な現象と過小評価する。「量的引き締めQTを実施する」と宣言しながら「密かにQEを実施する」。FRBは19年の「隠れQE4」も、「これはQEではない」と認めなかった。

FRBは次も判断ミスを犯すだろう。来年23年にも、FRBの失策による大暴落が待ち受けているに違いない。

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