ショートカヴァー・午前4時からの急落

ショートカヴァーとは、空売りの失敗で値動きが高くなった株を買い戻す動きで、株式全体の値動きが上昇する踏み上げ相場のことである。

10日・11日、連続して、ショートカヴァーの値動きと成る。

午後、10時半、NY株式市場が開く。深夜0時に向かって株価指数は値上がりする。ダウ平均・S&P500・ナスダック揃って上昇する。「上昇に転じた」と思い込んだ個人投資家が眠りにつく。朝、目覚めたら値下がりしている。

昨日は、深夜0時に300ドル上昇したダウ平均が、今朝4時以降、急落しマイナス300ドルと成ってしまう。

空売りは、投資家が証券会社から値下がりが見込めそうな株を借りる。借りた株を空売りする。値下がりした株を安くなった値段で買い戻し、証券会社に返す。安くなった分だけ、投資家の儲けと成る。

ところが、空売りに失敗した場合、逆に値上がりした株を買い戻さねばならない。値上がりした分、投資家の損失と成る。値上がりした株を買い戻すのがショートカヴァーである。

10日・11日、連日ショートカヴァーでNY株式相場は上昇する。

昨年は、ヘッジファンドとロビンフッダーが、ショートカヴァーの値動きを演出していた。ヘッジファンドが空売りする銘柄を、ロビンフッダーの大群が買い。ロビンフッダー達がヘッジファンドを打ち負かしていた。

ウォール街は、斯くの如き博打場・鉄火場と化している。ヘッジファンドとロビンフッダーが巨額の資産を丁半博打に賭け、勝った負けたを繰り返している。

日本の「億り人」投資家が参入しても、食い物にされて終わるのがオチである。資金力が桁違いで、負ける他ないのである。

安倍晋三の「バイマイアベノミクス」・岸田文雄の「インベストインキシダ」。「貯蓄から投資へ」は犯罪的売国である。カジノ資本主義の博打場・鉄火場に化しているウォール街・ロンドンシティに、日本の個人投資家を誘う売国である。

昨日、発表されたアメリカの消費者物価指数は8・3%である。市場予想の8・1%より悪かった。

アメリカのインフレの原因は、東南アジア・中国の新型コロナ患者急増による、「世界の工場の停止」である。貨物輸送網の分断によるサプライチェーンの崩壊である。

新型コロナ禍に追い打ちをかけるのが、ロシアのウクライナ軍事侵略である。エネルギー・小麦。世界第一の輸出量を誇るロシアが経済制裁で輸出取引が不可能と成る。輸入する側のアメリカも打撃を受ける。EU諸国はアメリカ以上に打撃を受ける。

アメリカの「インフレ怖い」は、過去、インフレが長期間高止まりした場合、その後、例外なく景気後退が生じて来たからだ。

アメリカの賃金インフレも怖い。現在、アメリカの労働市場では賃金が時給4000円を超える。それでも労働市場は人手不足である。

昨年末は「インフレは一時的な現象だ」と言い張っていたパウエル議長は、タカ派に変貌し、量的金融緩和政策の停止。0・5%の利上げを3回予定する年8回の利上げ、インフレが高止まりし続ければ0・75%も有り得る。FRBの資産縮小QT、6月・7月が475億ドル、9月以降が毎月950億ドルずつ、FRB保有の国債・不動産ローン担保証券MBSを放出していく。

パウエル議長は「金融引き締め政策」により、アメリカ経済を、蒸かしも冷やしもしない政策金利を達成将としている。今、1%の政策金利を11月には中央値の2・4%に到達させようとしている。

FRBにはセントルイス連銀のブラード総裁の如く、0・75%の利上げも織り交ぜ、年末の政策金利を3・5%に近付けようと主張する超タカ派も存在する。

中央銀行の使命は物価の安定である。8%を超えるインフレを下げようと試みるのはFRBの役割・使命である。

パウエル議長は供給がストップして生じているインフレを、需要・購買欲を打ち壊して、収めたいようだ。

しかし、17年10~12月・100億ドル、18年1~3月・200億ドル、18年4~6月・300億ドル、18年7~9月・400億ドル、18年10月~19年4月・500億ドル、19年5~9月まで・350億ドル。金融引き締めQTを行った過去、株価はマイナス23・4%の大暴落と成る。

6月以降のFRBの資産引き締めQTは、株式市場を吹き飛ばす巨大爆弾である。

世界が変わった。19年8月14日、逆イールドが発生し、9月にはレポ市場の金利がリーマンショック以来の大暴投と成り、NY連銀が資金注入して、「隠れQE4」が、ひっそりと開始される。翌年、アメリカに新型コロナが急襲し、無制限の量的金融緩和政策が掲げられる。

100年に一度のパンデミックという地政学リスクも、量的金融緩和政策QEで相殺し、NY株式市場の株価は右肩上がりに上昇してきた。

この、量的金融緩和政策が「インフレ率の高止まり」により、金融引き締め政策に一転する。

この3年間、金融市場に潤沢に流れ込んできた量的緩和マネーが、一気に枯れる。投資家が株式投資に嫌気がさす道理である。

何度でも書く。

アメリカの金融相場は地政学リスクに極めて弱い脆弱・貧弱な金融相場に堕落している。過去3年間のように、日本の個人投資家が「アメリカを買えば儲かる」という相場では無くなっている。

むしろ、リーマンショックの様な大暴落・大クラッシュが、いつ発生しても可笑しくない「超危険相場」と成っている。

NY株式市場と日経株式市場は連動している。アメリカでバブル崩壊する時は、日本は吹き飛ぶ。

日本の高齢者はスキャンダルマスゴミ・ゴシップジャーナリズムの「老後生活不安」キャンペーンに騙されて、「インベストインキシダ」「貯蓄から投資へ」の詐欺・八百長・ペテンに巻き込まれない様に。

くれぐれも、気を付けて貰いたい。国家ぐるみの「オレオレ詐欺」に騙されない様に、して頂きたい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。