コロナ楽観論が医療崩壊を産む・菅義偉と習近平

李文亮医師。武漢市中央医院の眼科医。新型コロナウィルスの脅威・ヒトヒト感染をいち早く警告した医師の一人。12月30日「武漢で新型ウィルスが発生していると」SNSのウィチャットで、警戒を呼び掛ける。1月1日、武漢市公安委員会が、「事実と異なるデマを拡散した」として処分を発表する。李文亮医師は警察に訓戒処分される。「悔い改める意志が無ければ法律に処罰される」との訓戒である。

李文亮医師は訓戒処分を受けた後、仕事復帰、1月8日、診療中に患者から感染。12日から入院・隔離治療。2月6日、夜、死亡。

新型コロナの感染の強さ・感染の広がり・脅威を、医師が報告すると、国家が握り潰す。日本は何時、共産党政府国家に成ったのか。

菅義偉は習近平と、どう違うのか。

「ゴーツー事業で新規感染者を日本中にばら撒いた根拠・証拠・エビデンスは無い。」馬鹿の1点張りを続けるのが、総理の仕事なのか。死亡者数は2週間で4倍となり。重症患者は520人に上る。東京・大阪・札幌は医療崩壊している。

「新型コロナは無症状患者が無自覚にウィルスを撒き散らし、感染を拡げる。」とっくの昔に、証拠・根拠・エビデンスがハッキリしている。重症患者・死亡者を減らす為には、無症状患者・軽症者を「保護・隔離・治療」する必要がある。感染集積地エピセンターへの「徹底検査」しかない。

安倍晋三は当初から「1日2万人の検査体制を造る」と述べていた。何故、未だに多くて8000件止まりなのか。感染集積地エピセンターが出来上がれば、無数の集団感染クラスターを産む。エピセンターへの検査無しに、クラスターをバッシングする世論は、間違っている。

最前線で新型コロナと闘い、疲労困憊し、燃え尽き症候群で、終始、緊張が解けぬまま。献身的・犠牲的に治療に取り組む医療従事者に何故、感謝出来ない。

「中国脅威論」のウヨク・保守が「コロナ楽観論」を述べるのは、とんでもない矛盾である。日本の愛国者ナショナリストは医療従事者である。コロナ楽観論が、若者を油断させ、感染を拡大させる。挙句に、医療従事者を限界まで追い詰める。

保守本流を名乗るウヨクであれば、愛国の医療従事者に感謝すべきだ。新型コロナ感染症対策に無為無策、ゴーツー事業のみに拘る菅義偉を国賊として成敗すべきであろう。

「安倍ちゃん万歳・菅ちゃん頑張れ」が保守本流のウヨクの仕儀か。中国共産党政府と、どう違うのか。共産党政府を凌駕して北朝鮮レベルなのかもしれない。恥ずかしくないか。

デイリー新潮。
新型コロナ第3波が到来し、再び「集団免疫」の問題が議論されているが、専門家はすでに新型コロナの暴露経験をもつ日本人は5割を超えていると指摘する。

国際医療福祉大学大学院の高橋泰教授(医療政策)は、新型コロナの暴露(体内に入ること)の度合いを規定する「7段階モデル」という仮説を打ち立てている。

新型コロナは毒性が弱く、多くの場合、“軍隊”たる抗体の出動なしに、自然免疫という“巡査”で対処できる。すると無症状か軽い風邪ほどの症状にとどまる。こうしてすでに日本人の3人に1人は、新型コロナに暴露したと考えられる。暴露の段階は七つに分けられ、自然免疫で対処できた0~2段階が98%。残り2%を4段階に分け、全部で7段階――。そんな内容であった。

「7段階モデルを発表して4カ月、ヴァージョン2を作りました。修正したのは、後遺症の項目を入れたりしたのに加え、GoToキャンペーンで暴露した人が増えたので、5割はすでに暴露経験がある、と変更しました。またGoToを通じて、新型コロナは風邪と同様、一気に広がって感染力は高いけれど、大都市以外は短期間で収束することが明確化してきたので、それも強調しています」  高橋教授は「集団免疫」も遠くない旨を語る。

「暴露経験をもつ人が5割を大きく超え、集団免疫ができる値になっている可能性も低くはありません。ただ、インフルエンザのように抗体をもっている人が多くなるのとは違う。風邪に集団免疫があるのか、ということと関係していて、今回は“自然免疫が強化される”という言い方のほうが正しい。ただ、そうなれば感染しても自然免疫で抑え込める可能性が高まり、重症化比率も下がります」。

高橋教授はもう一つ、重要な指摘をする。

「9月16日~10月14日、10月14日~11月18日という二つの期間を比較すると、PCR陽性者数を分母、死亡者数を分子にした致死率が減少しています。70~79歳は8・54%が2・79%に、80歳以上は15・92%が7・19%になった。要因は、治療法が確立されて分子の死亡者数が減ったこと、もう一つは、検査数が増えて無症状者も捕捉され、分母が大きくなったことでしょう」。

テレビのワイドショーからは悲観的な情報しか得られないが、現実には致死率の改善をはじめ明るい兆しも多いのである。

浜松医療センター院長補佐の矢野邦夫医師は、 「いまと半年前とでは医療の状況が違う。感染する場合は、マスクをずらしていたなど理由があり、きちんと予防していれば恐れる必要はありません。GoToも縮小しようとしていますが、感染対策をして旅行するのと、対策せずに地元にとどまるのでは、後者のほうが感染リスクは高い。正しい恐れ方をすべきです」。

と訴えるが、正しく恐れないとどうなるか。一例が、認知症の急激な進行である。心療内科、循環器科医で大阪大学人間科学研究科未来共創センター招聘教授の石蔵文信氏は、 「ステイホームで面会自粛を徹底していれば、認知症は進行します」。

と話し、続ける。

「私のところでも、患者さんが来ないと思っていたら、入院していたり、死亡していたりと、大変なことになっている。元気で普通に生活していた人がそうなっています。薬の説明が理解できなくなった方や、こちらの言うことの意味がわからなくなった方もいます。70代で普通に暮らしていた健康な人に多い。コンサートや講演に出かける楽しみがなくなり、怖くなって閉じこもった結果、健康状態が悪化してしまうのです」。

そもそも日本では、新型コロナによる死者が2千人にとどまっている以上、命か経済か、という問い自体がナンセンスである。

「欧米の専門家たちは、日本の感染者数が欧米の数十分の1から100分の1であることを、“ジャパンミラクル”と呼んでいる。ところが、日本だけがそれをわかっていないのです」。

と、東京大学名誉教授で、食の安全・安心財団理事長の唐木英明氏が言う。 「欧米は第1波で医療崩壊しかけましたが、治療法がわかってくるなどして、医療は崩壊していません。いま日本も1日の感染者数が2千人を超え、重症者も増えはじめましたが、穏やかな増加傾向にあり、致死率は下がっています」  では、なぜ医療崩壊が懸念されるのか。

「インフルエンザは日本で年間1千万人程度が感染し、関連死を含めれば1万人ほど死者が出ます。それでも医療崩壊しないのは、指定病院だけでなく全国のクリニックで治療に当たれば、それだけの患者を治療できるキャパシティがあるからです。新型コロナがインフルエンザの何十分の一の感染者で、医療崩壊だとパニックになるのは、ひとえに指定感染症2類相当とされているため。感染者を全数報告し、医療従事者も防御を徹底し、ということになるからです。インフルも新型コロナも、亡くなるのは高齢者、基礎疾患のある人、という点で大差がない。

ところが新型コロナは2類相当であるため、罹ったら大変な病気という認識が形成され、病院での集団感染はインフルでもままあるのに、新型コロナはクラスターが発生すると大騒ぎになる。店舗に感染者が出れば休業する。これはすでに人的被害です。保健所のパンクも懸念されていますが、それも2類相当で全数報告しなければならないから。検査や感染者の行動追跡に、人手と労力を奪われているのです」。

そして、訴える。 「菅総理は“新型コロナウイルス対策に全力で取り組む”と言いましたが、政府がいま一番にやるべきことは、この感染症の法的扱いを、インフルと同じ5類相当に変えることです」。

インフルエンザの感染者が多かった2018~19年、多い週は28万人を超える感染者が報告された。1日平均4万人超である。しかも、それはあくまでも報告数で、このシーズンの推計受診者数は1200万人を超えた。その前年は2249万人である。それでもだれも騒がず、当たり前のように生活し、旅行をし、医療は当たり前に提供されていた。

いまの状況を受けてGoToトラベルさえやめるなら、インフルエンザが流行するクリスマスや正月の時期は、一切の移動を禁じたらどうなのか。そうしなければ辻褄が合わないことに、早く気づくべきである。

毎日新聞。
新型コロナウイルスの感染拡大について、埼玉医科大総合医療センター(埼玉県川越市)の岡秀昭教授(感染症科)が「現場感覚では、もう今が限界です」と訴えるSNS(ネット交流サービス)の投稿が、多くの人に読まれている。岡教授は毎日新聞の取材に「根拠のない楽観論を懸念しています」と言う。

岡教授は11月26日、「フェイスブック」に「現場の医師から一般の方へ あわよくば失礼承知で政治家の方へ」との投稿を掲載した。投稿では、新型コロナ感染症を「もう誰でも普通にかかる病気になりました」と紹介。行政が発表する確保済みの病床数に対して専門医が不足しているとし、専門外の医師が診察している現実を飛行機に例えて「不慣れなパイロットまで動員しているのに、飛行機はまだ余ってるから大丈夫というのが政治判断なのです。これ安全ですか?」と疑問を呈する。

「若い人には風邪のイメージですが、1週間も熱が続いて呼吸不全にこんな頻度でなる風邪は見たことないです」「このまま無策では今後1~2週間でさらにピークは高まり、それに遅れて、1週間後に重症者がピークになります。今の医療体制で限界ですので、つまり2~3週間後に医療崩壊を迎えます」と指摘。「もう波は起きてしまいましたが、波の高さピークはまだ変えられます」と、早急の対策を呼びかけている。

投稿を添付したツイッターは万単位で拡散され、「もっと危機感を持つべきですね」などのコメントが寄せられている。

岡教授は取材に「国民世論が根拠のない楽観論に動いてしまうことを懸念しています。信頼できる専門家の情報をもとに、政府は正確な情報を流してほしい」とコメントしている。

日経スタイル。
「トリアージ」(治療の優先順位)という言葉は、フランス語の「trier(トリエ。選別するの意)」に由来する。この考え方が普及したのは18世紀末、フランス軍のナポレオン・ボナパルトがエジプトとシリアに侵攻し、多数の負傷者を出したことがきっかけだった。

フランス軍医のドミニク・ジャン・ラレーはこのとき、階級に関係なく、傷の重症度に応じて兵士を分類、治療するという方法を実践した。

それから200年以上がたった現在も、最も多くの人々に最善の治療を施すという、救急医療におけるトリアージの目的は変わっていない。しかし、米国各地で新型コロナウイルスが蔓延する中、医療従事者たちは、この原則をどう実践すべきなのかという問題に直面している。

米国政府のコロナウイルス対策本部は、18の州を「レッドゾーン(危険区域)」と位置付けており、これは1週間で人口10万人あたり100人以上の新規感染者が出たことを意味する。また、病院の集中治療室が定員の70%以上埋まっている州は14にのぼる。

こうした切迫した状況からは、いくつか重大な問題が発生する。十分なリソースがない場合、どのように患者を治療するのが最善なのか、トリアージの判断はだれが行うのかという問題だ。

■命の天秤  トリアージとは基本的に、いくつかの結果を天秤にかけることだと語るのは、米エール大学ジャクソン国際問題研究所で災害対応を教えるナサニエル・レイモンド氏だ。トリアージの恐ろしいところは、その判断がゼロサムであること、つまり一方が利益を得れば、他方がその分だけ損失を被る仕組みであることだと、レイモンド氏は言う。

一方の患者を治療することは通常、もう一方を治療しないことを意味する。そのため、医療機関は緊急事態が発生する前に、どのようにして公平な判断を下すかについての方針をまとめ、そのガイドラインを医療提供者と一般市民の両方に対して、透明性を持って伝えることが重要となる。

今回のパンデミック(世界的な大流行)の最中、医療従事者がまず行ってきたのは、病院の収容能力を迅速に拡大することだ。たとえばミシガン州の医療機関である退役軍人アナーバー・ヘルスケアシステムでは、ウイルスの拡散を防ぐために、壁、配管、空調用ダクトを設置して新型コロナウイルス感染症(COVID-19)用の陰圧病棟を作った。

ただし、それで十分なわけではないと、肺疾患を担当する内科医ハリー・プレスコット氏は言う。現場を問題なく機能させるには、事前にトリアージ計画を精査、訓練しておく必要がある。これを怠れば、臨床現場の意思決定者が多大なストレスにさらされることになる。

ミシガン州でCOVID-19の症例が現れはじめた2020年3月、プレスコット氏は、希少なリソースを必要に応じて割り当てるトリアージチームの一員だった。チームは、人工呼吸器が足りなくなった場合などを想定し、模擬シナリオを演習した。幸いなことに、同院ではまだこれを実行する事態にはなっていない。

「患者の家族に対して、治療を提供できないと伝えなければならなくなったとしたら――その会話を想像することが、そもそもリソース不足に陥らないよう、事前にできる限りのことをしておこうという強いモチベーションになります」。

患者をスコア化、最後はくじ引き。
前もって計画を立てることは、画期的な解決策につながることもある。

COVID-19がニューヨークを襲ったとき、ボストンにあるマサチューセッツ総合病院の集中治療室の責任者キャシー・ヒバート氏は、非常に珍しいシステムの構築に携わった。

同院と地域の複数の病院とが協力し、各病院間で患者だけでなく人工呼吸器などのリソースも移動させられるようにしたのだ。おかげでボストンの感染者数がピークに達したとき、マサチューセッツ総合病院のICUでは、患者500人の治療に対応することができた。競合する病院間でこうした協力が行われることは極めてまれだ。

■最悪の事態に備えて  2006年、全米救急医協会の医師たちは「SALT大量死傷者トリアージアルゴリズム」を開発した。このSALT法は、容態の深刻さに応じて患者を3つのカテゴリーに分け、各カテゴリーの患者に必要なものを評価したうえで、救命処置を行うというものだ。

偏向を避けるため、プレスコット氏の病院では、患者にスコアを与えて3つのカテゴリーのうちの一つに割り振るが、各カテゴリーの中で治療を受ける順番については、くじ引きによって決めることとした。トリアージチームは、規則をできる限り明確にして、「規則が公平に適用されたことが全員にわかるようにしました」と、プレスコット氏は言う。

しかし、たとえトリアージ計画が事前に整えられていたとしても、患者の中でだれを治療するのかを選ぶことは精神的な重圧となる。今回の長期にわたる危機の中では、すでに多くの医師たちが極度の消耗に見舞われている。パンデミックが始まる前からすでに、米国では看護師のほか、呼吸療法士、理学療法士、医師の不足が起こっていた。 「最も足りないリソースは物資ではなく、実際には人なのです」と語るのは、米ペンシルベニア大学の政治学教授、ジュリア・リンチ氏だ。

今春、リンチ氏は、全国のトリアージ指導書68件の調査を行ったが、その中で人員不足に言及していたのは37件だった。テキサス州、ミシガン州、ペンシルベニア州、マサチューセッツ州の医療専門家は、ナショナル ジオグラフィックの取材に対して、人員不足によって現在、医療提供の能力が制限されていると答えている。

「人工呼吸器を一台作る方が、ベテランのICU(集中治療室)看護師を一人調達するよりも簡単です」と、ミシガン大学看護学部の准教授、ディーナ・ケリー・コスタ氏は言う。「学位を取得するには2~4年かかりますし、仕事に慣れるためには最低でも半年の経験が必要です。決してすぐにできることではありません」。

さらに悪いことに、何百人もの外国人医師が現在、トランプ政権によってビザを保留されていると言われている。COVID19-治療に関わる医師の入国を許可する例外措置があるにもかかわらずだ。「その影響を最も強く受けるのは、最もリソースの乏しい病院です。そうした病院では、医療サービスの行き届いていない地域に医師を派遣する際、ビザを持つ人々に頼っているためです」。

■命の重さをはかる  こうしたリソースの不平等は、患者の治療に直接的な影響を与える。米国でCOVID-19の症例が急増する中、「数十年間に及ぶ複合的な人種的格差が、脆弱性を助長している」ことを考慮しなければならないと、レイモンド氏は言う。

「私たちは常日頃から医療を割り当てていると認識することが、重要です。米国は基本的に、支払い能力に応じた医療の制限と割当を行っているのです」と、リンチ氏は言う。医療へのアクセスにおける長期的な格差が、パンデミックを悪化させていると、氏は考えている。なぜなら、定期的かつ適切な医療を受けられないことによって、多くの国民が、COVID-19の重症化リスクを伴う持病を抱えたまま放置されているからだ。

精神的にも苦しい医療現場の人々。
たとえばアリゾナ州では、トリアージの判断に際して、患者一人ひとりに対してスコアが与えられるが、その評価においては、1年および5年以内に死亡する可能性も考慮される。この判断は、定義上は人種や民族に関係なく行われるが、有色人種の人々は、平均余命を短くする心臓病などの疾患を抱えている可能性が高い。

こうした不平等に対処するうえで特に足りていないのが、連邦政府による協調的なリーダーシップだと、レイモンド氏は言う。氏が懸念するのは、トリアージの基準と相容れない行為だ。具体的には、実施数が限られるコロナ検査を、プロスポーツ選手に対して優先的に割り当てることなどがそれにあたる。

レイモンド氏は、透明性のある基準にのっとった、規則に基づいた全国的な制度があれば、すべての患者が公平に扱われ、富裕層やコネのある人たち以外にも、確実に治療が行われる可能性が高まると考えている。

米国が危機に見舞われている現在、普段からリソースの少ない環境で働く医師たちからは、貴重な教訓を得ることができると語るのは、非営利団体「国境なき医師団」で必須医薬品キャンペーンの執行副委員長を務めるシリア人医師、タマム・アロウダット氏だ。

「わたしが前回赴いたミッションは、ニジェール南部の小児病院で、ベッドは700床ありました。ほとんどの患者が重度の栄養不良かマラリアを患っており、死亡率は非常に高いものでした」と、アロウダット氏は言う。「現場の医師たちは、患者の状況や利用可能な医療に応じて、生き残る者とそうでない者とを分けることになる判断を下さなければなりません。それは極めて困難で、精神的に大きなダメージを負う作業です」。

アロウダット氏は、病院の運営者は医師や地域社会と相談して、医療提供者が公平な判断を下すことができるようにすべきだと述べている。また、医療従事者たちは定期的に患者についての話し合いを持ち、集団としての意思決定を行うのがよい。集団としての見解があれば、たとえば需要の高い人工呼吸器を使用しつつも改善の見られないCOVID-19患者について、治療中止を判断する際の倫理的・精神的な負担を分散することができる。

アロウダット氏は、レイモンド氏が提唱する「規則に基づいたシステム」の重要性に同意しつつ、杓子定規になりすぎないことも大切だと強調する。厳格な規則は、進行中のパンデミックに適用された場合、過剰な制限となる場合がある。なぜなら、どの患者が悪化、あるいは改善するかは、常に明確にわかるわけではないからだ。「自分の患者については、現場の人間がいちばんよくわかっているものです」と、アロウダット氏は言う。

アロウダット氏が提唱するのは、公平かつ実用的なアプローチだ。たとえば氏が経験したこんな例がある。2015年に西アフリカでエボラ出血熱が流行した際、検査のキャパシティが不足するなかで、医師たちはどの患者を入院させるかを判断しなければならなかった。もしまだ罹患していない患者が入院すれば、確実に感染してしまうことになる。国境なき医師団が導き出した解決策は、新しい病棟を建設して、検査を待つ人々をコミュニティから隔離することだった。

「一世代前の医師たちは、米国内では、結果を天秤にかけるこうした作業を行う必要はありませんでした」と、アロウダット氏は言う。しかし現在は、あらゆる判断が代償を伴う。「リソース不足の環境においては、すべてのレベルの治療において、常に供給よりも需要の方が多くなります。選択は不可避なのです」。

アエラ。
「仕事でコロナに対応していることは、当時は家族にも言えなくて、それがつらかった。現場では支え合いながらやっていましたが、他部署では辞めていった看護師さんもいました」。

そう話すのは、都内の医療機関で、3月から発熱外来を担当している看護師のTさん(30代)。全国的に新型コロナの感染者が急増しているが、ここの医療機関でも発熱外来を訪ねてくる受診者の数が増えた。そのなかには市中感染や感染経路不明の患者もいる。 「最初のころと同じような状況になると考えると不安。夏場からは落ち着いていたので気持ちの切り替えが難しいです」。

コロナ禍で逼迫(ひっぱく)する医療現場を支えているのが、看護師だった。一方、新型コロナの第1波で疲弊した現場で、最も大きなダメージを受けたのも看護師だ。聖路加国際病院(東京都中央区)感染症科の松尾貴公医師が、緊急事態宣言が出ていたころの様子をこう語る。 「マスクや防護具が足りない、医療崩壊が起こる、といった不穏な空気が院内に広がっていた。それまで明るくよく話していたスタッフの表情が急に暗くなったり、病院に来られなくなったりする人も出てきました」。

強いストレスから、疲労感や虚無感、やりがいの喪失などの症状が表れる“燃え尽き症候群”(バーンアウト)の傾向が顕著だったという。バーンアウトでは仕事を続けるモチベーションが失われるため、離職などにつながる恐れがある。

海外では、フランスの看護師組合の調査で、看護師約6万人のうちの6割弱が、疲労の度合いや健康状態がバーンアウトの状態にあったことがわかった。組合は、3万4千人の看護師が不足し、労働条件の悪化でさらに辞めていく恐れがあるとの声明を出した。

同様に松尾医師は、今年4月上~中旬、重症の陽性患者が次々と運ばれてきていた時期に、病院の医師や看護師らがどのくらいの割合でバーンアウト状態にあるかを調査した。対象者は救急、一般内科、呼吸器内科、感染症科、集中治療室(ICU)などで、コロナ診療に対応していた約370人。バーンアウトを測定する尺度を用いて調べた。

その結果、全職種で、バーンアウトと認められた割合は31.4%(312人中98人)。職種別では看護師が46.8%で最も高かった。自由記述で何にストレスを感じたかを質問したところ、職種にかかわらず、「自分自身の感染」「家庭へのウイルスの持ち込み(と感染)」「患者さんに感染させてしまうこと」などが挙がった。

看護師のバーンアウトが他職種より高かった理由を、松尾医師は「業務内容の違いが関係するのでは」と推測する。 「例えば、医師は軽症者に対しては、iPadやインターホン越しの診察で感染患者さんとの接触を減らし、曝露(ばくろ)の機会を少なくすることができます。しかし、看護師は食事の介助や痰(たん)の吸引などで感染患者さんと接する時間が長い。心身のストレスを抱えやすい可能性があります」。

関東地方の医療機関で働く看護師のSさん(40代)は、3月からコロナ専用のICUで重症患者をみている。やりきれない気持ちを打ち明ける。 「最初のうちは医師も『チームでがんばろう』と私たち看護師と一緒になってICUに入り、陽性患者さんを診てくれていました。しかし、今は診察した後は安全な非汚染エリア(グリーンゾーン)に戻り、そこから指示を出すだけの医師も出てきています。そういう姿を見ると、なんで自分たちだけという気持ちになりますね」。

Sさんの勤務する医療機関では、使った器具の消毒や汚染された汚物の処理は、担当が決まっているわけではない。だが、医師はほとんど手を出さず、結果的に看護師がやっているという。

また、コロナでは肺の画像検査は必須だ。ポータブルの機器を用いて病床で行うことになるが、その際、感染患者の体位を変える必要がある。当然ながら患者に触れるため感染リスクが上がる。 「装着していた人工呼吸器が外れたときに、患者さんがむせて、咳(せき)や唾(つば)などの飛沫(ひまつ)が顔面にかかったことがあります。もちろんN95のマスクを着け、フェースシールドをしていましたが、『感染したかもしれない』と、恐怖がこみ上げました」  看護師同士で「(ウイルスを)浴びてる、浴びてる」と注意し合うこともあったという。

Sさんの医療機関では陽性患者がゼロになったことはなく、今もICUには、人工呼吸器を装着した陽性患者がいる。 「1日8時間勤務のうち、防護具を着ているのが6時間ほど。その間、トイレにも行けず、水分補給もできない。脱いだ後にトイレに駆け込んだり、脱水でぐったりしたりする看護師もいます」。

防護具を着けるのが長時間になってしまうのは忙しさもあるが、 「マスクやガウンが枯渇していたから、極力節約をしなければという思いが強かった。看護師長からは『休憩するように』と言われましたけど、休むということは防護具を脱ぐということ。不足していることがわかっていたので、休憩する看護師はほとんどいなかった」  と振り返る。

“コロナ楽観論が医療崩壊を産む・菅義偉と習近平” への38件の返信

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